データクリティカルなシステムを強力に保護

Tuxera Reliance Nitro™ は、電源断が起きた時に、システムとユーザーデータを破損から保護できるよう綿密に設計されたトランザクションファイルシステムです。優れた性能と最適なユーザーエクスペリエンスを提供しつつ、データの信頼性を堅固に保証します。Reliance Nitoは、32ビット/64ビットオペレーティングシステムで動作し、フラッシュメモリー、RAM、ハードディスク、USBマスストレージ、SD/MMC、eMMC、UFSなど、幅広いストレージメディアに対応しています。

Tuxera Reliance Nitro が選ばれる理由

Security

データリスクの制御

性能を犠牲にすることなく、データを破損から守ることができます。Reliance Nitroはコピーオンライトを使用するトランザクションナルファイルシステムであり、使用しているデータが上書きされることはありません。これにより、突発的なシステムダウンや障害が発生しても、堅牢なフォールトトレランスを発揮します。また、Tuxeraの最先端技術であるDynamic Transaction Point™テクノロジ-を使うことで、コンパイル時や実行時のオプションで性能とデータ破壊のリスクを運用に合わせて最適な配分に設定することができます。

Get ultimate performance

卓越した性能

ファイルシステムにおける高速性はファイルシステムの優劣をあらわす最も大きな要因です。Reliance Nitroは、ストレージメディアの最大値に近いスループットを実現します。、 Reliance Nitroのツリー構造のディレクトリによって高速なファイルオペレーションが可能になり、特に小さなファイルを多数扱う場合に高速です。また、Reliance Nitroは、FATよりもシーケンシャル書き込み処理が優れており、ランダム書き込みも最大4倍の高速性能を誇ります。さらに、Smart Discardアルゴリズムにより、遅延を増やすことなく、全般に渡って最適な性能を実現します。

Fast mount time

高速マウント

電源断が発生した直後でも、Reliance Nitroは高速なマウントを実現します。Reliance Nitroは常にディスクをトラブルが発生する前の問題がない状態に維持することが可能で、ジャーナル再生による修正やファイルシステムチェックを必要としません。。この機能と他の性能強化の機能により、特にハードディスクや様々なタイプのフラッシュメモリーデバイス、例えばeMMCなど、でランダムI/Oアクセスによる遅延が発生しても、高速にマウントすることができます。

Ensure reliability with self diagnostics

自己診断による信頼性の保証

Reliance Nitroのファイルシステムツールの中核となるのが、全てのメタデータ(およびオプションでファイルデータ)のCRCチェック(巡回冗長検査)です。開発者はこの自己診断を使うことで、組み込みシステムのデータに問題がないか継続的に監視することができます。Reliance NitroはLinux ext4やTuxera exFATなどの他のファイルシステムとは異なり、ユーザーデータとメタデータの双方を監視することでデータの不整合を検出し、将来起き得るフラッシュメモリーの故障やデータの不一致を早期に警告することができます。

Extensive design flexibility

設計に関する幅広い柔軟性

Reliance Nitroは、システム開発者が自社の仕様に合わせて自由に設計できるようになっています。また、性能が強化された、NANDおよびNORのdiscardインタフェースと、RAM、DOC、SD/MMC、USBなどのブロックデバイスドライバのサポートしています。更に、Linux、VxWorks、Windows CE、Windows MobileのSDKを提供しており、32ビットリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)への移植も可能です。

Full service technical support

受賞歴のあるサポート

Tuxeraのファイルシステムのエキスパートチームは、評価から実装に至るまで、お客様がプロジェクトを問題無く予定通りに管理し実行できるようにサポート致します。 Reliance Nitroの年間サポート契約では、さまざまなサービスレベルのオプションが準備されており、お客様は必要に応じて適切なサポートを選ぶことができます。

技術データと参考資料

Dynamic Transaction Point™テクノロジー

性能とデータ破壊のリスクバランスをカスタマイズできます。書き込みは全てアトミックになります。

CRC32によるファイルデータとメタデータの監視

巡回冗長検査を使用してデータの整合性を常にに確認することで、最高レベルの信頼性を確保します。

マルチスレッドアーキテクチャ

複数ファイルへのアクセスリクエストの遅延を低減し、高品質のマルチメディア・エクスペリエンスを実現します。

先進的なeMMC機能のサポート

secure deleteなどのeMMCの機能を使用することでセキュリティを強化するとともに性能を向上させています。。

SDKの提供とRTOSへの移植

Linux、VxWorks、Windows CE、Windows MobileのSDKを提供しています。(POSIX Likeな機能を使うことで)プロプラエタリなオペレーティングシステムを含む、全ての32ビットRTOSへの移植が可能です。

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Reliance Nitroの特長に関する詳細

Reliance Nitroは、作業状態とコミット状態から成るトランザクショナルフラッシュファイルシステムです。オリジナルデータ(コミット状態)は、新しいデータ(作業状態)が書き込まれてトランザクションポイントが実行されるまで保存されます。作業状態での操作中に、ファイルシステムのすべての変更(ディレクトリ、ファイル、メタデータの変更を含む)は、コミット状態のデータが含まれていない、未使用のメディア領域に保存されます。新しいトランザクションのデータはメディアの未使用部分に書き込まれるため、既存データが破壊される可能性はありません。メディアの未使用部分に書き込むことで、前のファイルシステムの状態はそのまま保たれ、前のトランザクションの有効なデータは常に利用可能となります。

これは、ファイルの更新中に一部のデータが上書きされるFATファイルシステムやトランザクションのログを取ることで性能が犠牲になるJFFS2のようなジャーナリングファイルシステムとは大きく異なります。

Reliance NitroのDynamic Transaction Pointの™設定により、トランザクションポイントは実行時も設定可能になります。設定のオプションとして、自動、時間指定、またはアプリケーションによる制御があり、組み込み機器の開発者は、ビルド時に用途に合わせて設定することができます。

Reliance Nitroは常に「良好な状態」を維持しているため、マウント時間が短縮されます。これは、特に電源断後に顕著です。。この利点は、ハードディスクドライブやeMMCなど、ランダムI/Oアクセスで速度が低下し得る場合にも顕著に発揮されます。ext3やext4などのジャーナリングファイルシステムでは、ジャーナルを構築するためにランダムな読み込みが発生します。Reliance Nitroは常にディスクを良好な状態に保つため、異常なシャットダウンが発生した後でも、ファイルシステムを起動した時に整合性チェックを実行する必要がありません。

Reliance Nitroのツリー構造アーキテクチャにより、ファイルのメタデータ、ユーザーファイルの割り当てブロック、解放ブロックへのアクセスが高速化します。これにより、ファイルやそのデータブロックのバイナリサーチが実行され、小さいファイルを多数扱う場合に優れたスループットを実現します。

Reliance Nitroは、ファイルシステムのメタデータ処理では卓越した性能を発揮します。メタデータ処理でのこのファイルシステムのオーバーヘッドは、より小さいファイルの読み取り/書き込みの時に、ディスクそのもののスループットよりもはるかに性能にとって重要になってきます。ストレージにPNY 4GB SDカードを使用した、i.MX6 Sabre SD組み込みボードでのテストでは、OS付属のファイルシステムでは5分程かかっていたところを、Reliance Nitroは24秒間で1,000ファイルを作成しました。。

Linuxでは、Reliance Nitroはカーネルブロックのキャッシュメカニズムに完全に組み込まれています。Linux以外のRTOSでは、Reliance Nitroは用途に合わせて設定可能なブロックデバイスキャッシュを提供し、さまざまな場面で優れた性能を実現します。下のグラフは、VxWorksの読み取り/書き込み処理でのキャッシュの効果を示しています。

Reliance Nitroのシーケンシャル読み取り/書き込み性能は、DosFSよりもはるかに優れています。Reliance Nitroは標準の設定で優れたランダム書き込み性能を発揮しますが、キャッシュを使用することでさらに性能を向上することが可能です。

Tuxera Reliance Nitro faster sequential reads/writes
Tuxera Reliance Nitro cache

テスト環境:このテストで使用されているメディアは、最大5.1 MB/秒のシーケンシャル書き込みと、最大96 KB/秒のランダム書き込み速度を備えています。グラフの書き込み性能はキャッシュを使用した場合です(Tuxeraの場合はReliance Nitroキャッシュ、VxWorksの場合はDosFSキャッシュ)。実際の性能は、使用するハードウェアやソフトウェアによって異なってきます。

Reliance Nitroは、必要になった時だけメディアに書き込みを行うよう実装されているため、フラッシュメディアの寿命が向上します。フラッシュファイルシステムのI/Oを測定するFSIOテストで消去回数を計測したところ、デフォルトの設定でReliance Nitroは、Linuxのext4ファイルシステムと比べて、消去回数が70%減少しました。

Tuxera Reliance Nitro fast mount time

Reliance Nitroを導入しているお客様

Reliance Nitroの用途

Reliance Nitroは、高性能を維持しつつ、ミッションクリティカルなデータを管理して保存する必要があるときに最適です。例えば、動画記録アプリケーション、モバイル、データ集約型の車載システム、航空機用アビオニクス機器や航空宇宙産業機器などです。

IVI, infotainment, and digital cluster

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Reliance Nitro – power-failsafe embedded file system for mission-critical data

Tuxera Reliance Nitroの入手

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